ベル小児科の院長日誌

前橋市の小児科診療所です。

10月から、予防接種の接種間隔の決まりが一部撤廃されます。

と言われても、なんのことだか、すぐには分かりづらいですね。

 

図で示すと・・・

 

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ワクチン接種間隔が変わります。

・・・こんな感じ。

 

右の「改正後」のほうが、10月からのやり方になります。

 

制限があるのは、「注射の生ワクチン」(麻疹風疹、水ぼうそう、おたふくかぜ)同士は、

 

「27日以上あける」ことが必要、という点だけです。

 

その他のワクチン(不活化ワクチン(四種混合、B型肝炎日本脳炎など)と、経口の生ワクチン(ロタワクチン))については、次まで6日(ロタは27日)以上あけて接種しなさい、という決まりがなくなります。

 

ということは・・・

 

たとえば、9月28日(月)に、麻疹風疹ワクチンを接種したとして、

 

今までだったら、次まで27日以上あけないといけなかったので、

 

「インフルエンザワクチンは、10月26日(月)からでないと接種できませんよ。」

 

と言うところだったのですが、

 

これからは、10月3日(土)にインフルエンザワクチンを接種してもよいのです。

 

(ちなみに、麻疹風疹ワクチンは、「注射の生ワクチン」、インフルエンザワクチンは、「不活化ワクチン」です。)

 

このように、言ってみれば、「縛りが緩く」なりますので、

 

接種のタイミングに余裕ができるというか、選択の幅が広がります。

 

ただ、同じワクチン同士の間隔、

 

たとえば、四種混合ワクチンだったら、初回接種の3回は、20日以上あけて接種し、

 

追加接種は初回接種の3回目終了後、6か月以上(標準的には12〜18か月)あける、

 

といった決まりはそのまま適応されるので、そこは注意しなければなりません。

 

で、近いところでは、やはり、インフルエンザワクチンと、他のワクチンとの接種スケジュールをどうするか、ですね。

 

インフルエンザワクチンは、13歳未満のお子さんは、2〜4週あけて2回接種するのですが、

 

この10月からは、2回のインフルエンザワクチンの間に、他の予防接種を組み込んでも大丈夫ということになります。

 

まあ、あんまり頻繁に注射するのも、痛いのでどうかなあとは思いますが、

 

スケジュール立てが、少し楽になると思います。