ベル小児科の院長日誌

前橋市の小児科診療所です。

蕁麻疹のはなし

日常診療のなかで、結構、多いのが、『じんましん』です。

例えば、食物アレルギーで、「何かを食べてすぐに、蕁麻疹が急に出ました」というような経過なら、すぐに原因がはっきりする場合もあります。

でも、それは、まれなパターン。だいたいは、「うーん、なんでこの蕁麻疹、でたんだろうねぇ・・・」と、

歯切れ悪く、抗アレルギー薬での対症療法となってしまいます。

以前、皮膚科の先生のご講演でも、拝聴したことがありますが、お子さんで多い蕁麻疹の原因は、「感染症」のようです。

つまり、何かしらの「カゼ」をひいた後、その影響で蕁麻疹が出る。ということのようです。

これまたなんだか歯切れが悪いですが、実際、蕁麻疹が出て受診されたお子さんの多くは、「そういえば、先週、ちょっと熱が出て、おなかの調子も悪かったです」などという経過があります。

そして、こういった蕁麻疹は、結構、シツコイ。

出なくなったかなあ、と思って数日で投薬をやめると、また出てくる。

少なくとも、1週間くらいは、内服の継続が必要になってくるようです。

そんな蕁麻疹ですが、どうも、「疲れ」や「環境の変化」、「イベント事」など、大づかみに言ってしまうと、いわゆる、体に対する「プレッシャー」みたいなものが引き金になって出ることもあるようです。

実は、僕自身も、蕁麻疹とはもう、20年来の付き合いで、いろんなお薬を試しています。

でも、蕁麻疹のお薬は、僕の場合、ほとんどが『眠気』を引き起こすので、しかも結構『ぼーっと感』や『だるさ』が強く出るので、診療の前などには使いづらいのが難点です。

「蕁麻疹が、『心理的なプレッシャー』によって出てくる」ことを、身をもって経験した話があるのですが、それはまた次回にでも。