ベル小児科の院長日誌

前橋市の小児科診療所です。

休診で思い出したこと

昨日は、休日当番医の代休を取らせて頂き、休診でした。

ご迷惑をおかけしました。

休診、お休み、で、医者になりたての、1年目、そのころのことを、ふと思い出しました。

大学を卒業して、僕たちのころはまだ、今のような研修制度(卒業後2年間は、無条件にいろいろな科をローテーションして、各科の総合的な初期診療の基礎を学ぶ制度)がなかったので、すぐに「私は○○科に入る」と決めて、その科の先生たちに「入局(当時は、「医局」というものがありました)したいのでよろしくお願いします」とお願いに行き、みとめられると、その科の医師として仕事ができるようになります。

僕は、小児科に入局したわけです。

で、1年目は、大学病院の病棟で、勉強しました。

小児科とひとくちで言っても、新生児、心臓、腎臓、神経、アレルギー、内分泌、呼吸器、消化器・・・と様々な専門分野があり、そういった、いろいろな疾患のお子さんたちと出会い、勉強します。仕事、というより、勉強です。

大学の講義や実習では、到底出会えなかった、いろいろな場面に出くわしながら、日々を過ごしていたのを思い出します。

その、お医者さん1年目。

今でも、あの1年はすごかった、と振り返るのですが、1年で、3日しか、休み(休暇として病院に行かない日)がなかった。1月2日、8月5日、5月3日。その3日。

なんとも、がむしゃらだったなあ・・・

当時、まだ独身だったし、たしかに、病院で子供たち(と、その病気)と1秒でも長く向き合っていることがなにしろ勉強だったので、休みがないことが辛いとは思わなかったなあ・・・

最近は、お休みの時は、なるべく、医院のことは考えないようにして、リフレッシュするようにしよう、と思うのですが、気づくと、「そういえば昨日の○○ちゃんは、お熱下がったかなあ」などと考えている自分がいます。

・・・ともあれ、あのころのことを思い出して、「初心忘れるべからず」の気持ちで、今日も診察に集中します。