ベル小児科の院長日誌

前橋市の小児科診療所です。

流行状況

最近の感染症流行状況です。

感染性胃腸炎嘔吐下痢症)が,小流行中です。
ゴールデンウィーク前に,おそらくロタウイルスによる同様の流行がみられましたが,現在のものは,症状としてはそれより軽いようです。
1〜2日間の嘔吐だけ,あるいは下痢だけれども嘔吐は無い,といった症状で,比較的元気なお子さんが大半です。

市内の一部と,近隣市町村で,インフルエンザ様疾患の報告が出ています。
当院でも,高熱と倦怠感でインフルエンザを疑う症状のお子さんに検査を行っていますが,陽性と出た方は5月はゼロです。

それから,「急な発熱→1〜2日で解熱→また発熱→その後なんとなく微熱,元気なし→1週間程度で回復」という経過をとる,夏カゼ様の感染症が,一部で流行しているようです。乳児だと「突発性発疹?」,年長児だと「インフルエンザ?」と疑いたくなるような症状です。
所見では,わずかにのどの赤みがある程度で,あまり特徴的な所見がありません。抗生剤は,あまり効果がないようですので,やはり何かのウイルス感染症なのでしょう。

あとは,マイコプラズマによると思われる気管支炎,溶連菌感染症(比較的多い),アデノウイルス感染症と思われる症状,といったお子さんがいらっしゃいます。

感染症以外では,雑草系の花粉症と思われる,(充血・かゆみ),(鼻水,鼻づまり),(かゆみ,湿疹)の症状のお子さんが増えています。特に,遠足などで外遊びを長時間したあとに症状が強まるお子さんが多いようです。
また,季節がら,虫さされのお子さんも増えてきました。
「虫さされ」だとはわかっても,「なに虫」にさされたのかまで判然としないのはご容赦下さい。

ちなみに僕は,「ケムシ」と「」(なかでも,夜に,開いた窓から回りながら侵入してくる小さいやつ)が大の苦手です。考えただけでも,トリハダが・・・

・・・話が逸れました。

例年,感染症がやや落ち着くこの時期ですが,今年は上に書いたようないくつかの感染症が,しぶとく蔓延しているようです。

季節にかかわらず,手洗いうがいオムツ処理時には気をつける,など,感染予防を励行しましょう。